AESC、ケンタッキー州に30GWhのギガファクトリーを建設 米国の新しいEV用バッテリー産業の重要拠点として地域に貢献

  • AESCは、米国ケンタッキー州ウォーレン郡ボウリンググリーンに20億ドルを投資し、30GWhの最新鋭EVバッテリーギガファクトリーを建設します。将来的には40GWhまで拡張の余地があります。
  • 新工場では、複数のグローバル自動車メーカーに年間30万台分の次世代EV用バッテリーを供給する予定です。
  • 米国内に2,000人の新たな雇用を創出し、この地域をEVバッテリー産業における新たな重要拠点として位置づけます。

ケンタッキー州フランクフォート(現地時間2022年4月13日)

日本のリチウムイオン電池大手AESCは、米国ケンタッキー州のアンディ・ベシア知事とともに、ウォーレン郡ボウリンググリーンのケンタッキートランスパークに、20億ドルを投じて最新鋭のギガファクトリーを建設すると発表しました。この30GWhの工場では、複数のグローバル自動車メーカー向けに生産される次世代EV用バッテリーセルとモジュールを生産し、この地域に2,000人の雇用を創出する予定です。

ケンタッキー州知事のアンディ・ベシア(Andy Beshear)氏は、次のように述べています。

「世界有数のEV用バッテリー企業であるAESCが、ケンタッキー州を選んだことに感謝しています。AESCは、ケンタッキー州史上2番目に大きな経済開発投資を行い、20億ドルを投じてボウリンググリーンに最新のEVバッテリーギガファクトリーを建設します。さらに素晴らしいことに、このプロジェクトはウォーレン郡地域に、将来的に2,000人の雇用を創出することになるでしょう。この投資により、AESCは年間30GWhのEV用バッテリーを生産し、ケンタッキー州はEV用バッテリーの生産量において全米一位になります。」

この投資は、将来の自動車産業におけるケンタッキー州の役割に貢献します。AESCはこの工場で、最新の技術が採用されたバッテリーを生産する計画です。現行世代よりもエネルギー密度が30%高く、20分以内の急速充電性能を達成する予定です。

ギガファクトリーは、敷地内の太陽光発電およびテネシーバレー公社(TVA)から供給される100%再生可能エネルギーで運営され、同州の産業部門の脱炭素化を確実に推し進める拠点となります。

AESCのCEOである松本昌一は、次のように述べています。

「今回の大規模投資は、米国市場におけるEVのサプライチェーンの成長を支援し、地域の将来のために価値の高い雇用を確保するものです。私たちは、世界中の多様な自動車メーカー向けに高性能かつ高品質のバッテリーを製造し、EVへの移行を支援してまいります。」

AESC U.S.のマネージングダイレクターであるジェフ・ディートン(Jeff Deaton)は、次のように述べています。

「この新工場は、複数のEVメーカー向けにバッテリーを生産し、この地域で新たに2,000人の雇用を創出することになるでしょう。ボウリンググリーン地域は現在も、また将来的にも必要とされる人材を有しています。当社は、高い成長を続けるEV市場における新たな雇用を創出できることをうれしく思っています。ケンタッキー州は米国の新しいバッテリー生産の中心となり、将来のEVの成長に対応し、新たな投資を行うのに適した地域にあります。」

TVA(テネシーバレー公社)のCEOであるジェフ・リアッシュ(Jeff Lyash)氏は、次のように述べています。

「AESCという、世界有数のバッテリー企業をケンタッキー州ボウリンググリーンに誘致できたことを感謝します。EV用バッテリーソリューションを通じて脱炭素革命をリードするAESCの意図は、より環境に優しくクリーンな地域社会のために、電動化を支援し加速させるという我々の目標とも合致しています。EVの製造拠点として急速に発展しつつある我々の地域社会へ、AESCを歓迎します。」

このギガファクトリーは約300万平方フィートの広さで、ケンタッキー州史上最大規模の経済プロジェクトのひとつとなる予定です。ケンタッキー州は、強力な自動車製造基盤、熟練した労働力、優れたインフラを持つことから選ばれ、すでに国民1人当たりの自動車の生産台数は全米第1位で、米国における自動車産業の中心地となっています。

ケンタッキー州との新たな戦略的パートナーシップにより、州政府から最大1億1680万ドル、技能訓練に最大500万ドルの助成金が提供されます。

AESCは、戦略的に重要な地域におけるEV製造能力を拡大するための最新の投資として、昨年のフランスのドゥエと英国のサンダーランド、そして日本の茨城県におけるギガファクトリーの建設発表に続いて、この工場の建設を発表します。

これによりAESCの総生産能力は世界中で約150GWhに達し、2026年までに300GWhを達成するという目標に近づきます。ケンタッキー州のボウリンググリーン工場と同様、すべての工場は再生可能エネルギーを使用し、スマートテクノロジーによるデジタル化で消費エネルギーを最適化する予定です。

世界に誇る日本のものづくり技術と長年の研究開発による知見を基に、私たちは、自動車および電池業界の国際競争力の向上に貢献し、カーボンニュートラル社会の実現に向けたグリーン産業の発展を通じて、経済を活性化するとともに高付加価値のグリーン雇用を創出して参ります。

 

以上